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株式会社カッシー代表取締役・監督兼俳優 唐澤一路さん

面白そう!→カタチにする会社
株式会社カッシー代表取締役の唐澤一路さんは、映画や動画製作における美術、制作進行、広報、宣伝、配給に加え自らも役者として参加するなど多岐にわたるご活躍をされています。唐澤さんのモノづくりに対する思いや未来のビジョンなどを伺いました。

 

GOODWORKスタッフ猪股(以下猪股):本日はありがとうございます。いつもはあまりお会いできないので、初めてゆっくりお話させていただけるということで、楽しみにしておりました。よろしくお願いいたします。

唐澤さん:よろしくお願いいたします。

猪股:まずはじめにGOODWORKの会員になられたきっかけを教えてください。

唐澤さん:株式会社カッシーを設立する時に登記する場所をさがしていたところ、お世話になっている方からグッドワークを教えてもらいました。もう4年以上前になります。

猪股:GOODWORKはオープンして5年になりますので、初期のころからの会員様なのですね。ありがとうございます!それではさっそく唐澤さんのプロフィールを教えてください。

唐澤さん:それはですね、ちょっと一言でまとめるのが難しいんですけれども、基本的には映画やテレビの番組制作のスタッフ側も出演者側も両方やります。また例えば映画の舞台挨拶などがあればその企画をして運営をしたりしています。あとは宣伝のためのホームページを作ったりもします。

猪股:総合的なお仕事ですね。

唐澤さん:映画がゼロの状態から、撮影をして完成させて、劇場に出し、ネット配信をし、かつその宣伝活動なども全て一通りやっている感じです。

猪股:それはすごく長い期間になりますよね。半年とか1年とか?

唐澤さん:長いと3~4年かかることもあります。映画だとたくさんの案がある中で予算をみながらどの案を採用して作り上げていくかを決定するまでに時間がかかります。

猪股:唐澤さんはその脚本だったり構想を練ったりするところからも携わっているのですか?

唐澤さん:最初から考えることもありますし、ある程度作られた企画があったらそれをどうやって面白くするかというのを脚本家やプロデューサーと一緒に考えて、大きくしていくというパターンもあります。

猪股:すごいですね・・・!お仕事があるときはお休みをとるのは難しいですか?

唐澤さん:時間も曜日も祝日も関係なく働いています。クリスマスや年末は働いている人が少ないので、意外とよいお仕事にめぐりあえたりします。夜中でもSOSの連絡が入れば私は喜んで向かってしまいますので、例えば3日後から現場に入ってその後すぐに地方に行って欲しいとか突然スケジュールが決まってしまうこともあります。

猪股:それは制作側としてのお仕事ですか?

唐澤さん:制作の時もありますし、役者として入る場合もあります。時には、現場の経費精算の仕事の場合もあります。

猪股:本当になんでもなさるんですね!

唐澤さん:現場に入るとプロデューサーさんや制作会社さんが覚えてくれて、次の仕事もお声がけいただいたりして仕事が増えることもありますので。

猪股:お仕事のある1日のスケジュールを教えてください。

唐澤さん:スケジュールによっては5時前に家を出る時もありますし、撮影のために1ヶ月近く家に帰らない時もあります。ヘトヘトに疲れて、もう二度と撮影には行かない!と思ったりもする時もあるのですが不思議とずっと続けています。無理だと思っていたことをやり終えた瞬間に苦しかったことを忘れてしまうんです。逆に一日中家で動画編集や企画書を書いていることもあります。集中していると時間を忘れてしまって、気を失うように寝ていることもあります。GOODWORKには主に郵便物の受取のために伺っています。急ぎの仕事がない時は、世の中どういうエンタメが広がっているのか、どのようなものが人気の傾向にあるのかを知りたいので、映画や動画を見たり、新しいテーマパークに行ったりします。その中でも世界観に没頭して動き回れる、謎解きゲーム、ホラーイベント、お化け屋敷を特に楽しんでいますね。完全に仕事と切り離したことをすることができないのが辛いところです。ですが、自分が世の中に出したものがすでにある人気のエンタメの隣に並んでいたとしても面白そうと思ってもらえるようなものを作り続けていきたいです。

猪股:昼夜問わずお仕事があり、とてもお忙しそうですが、体力を保つために何かしていらっしゃいますか?

唐澤さん:毎年11月にある富士山マラソンというフルマラソンに出ています。その出場に合わせて調整して練習していきます。

猪股:株式会社カッシーを設立されてからは4年以上と伺いましたが、このお仕事自体はどのくらいされているのですか?

唐澤さん:一番初めは2008年に「20世紀少年 最終章 ぼくらの旗」のエキストラをやったのがきっかけです。

猪股:えー!?観ましたよ!

唐澤さん:その時はエキストラが300人くらいいる撮影でした。ビルとビルの間をみんなで走って、上からUFOが飛んでくる設定なのですが、スタッフさんが自転車に乗って走るのでそれに抜かされたら上空のUFOから毒をまかれたと思って倒れてください、という撮影でした。それまでは映画は観るもの、夢の世界を外から覗いているようなものという感覚でしたが、こんなに簡単に自分もその世界の中に入れるんだということを知ってしまいまして(幸か不幸か)はまってしまいました笑

猪股:次に、今後のお仕事の展開をお聞かせください。

唐澤さん:自社案件、受注案件両方を進めているので、ジャンルに捕らわれず様々な作品に関われたらと思っています。もちろんお仕事をいただけることは大変ありがたいのですが、自分の作品も残したいと思い自社企画も行っています。この「オカルト地蔵」という映画はまさに企画から始めて、制作、宣伝、配給まで行った初めての劇場公開作品になります。続編も現在制作中です。自社企画の場合は、映画を作っているというよりは、ある世界観の一部を映画というかたちで切り取って、表現しているという感覚です。例えばこのオカルト地蔵の場合は、このお地蔵さんを毎回必ず劇場の客室に座らせて、お地蔵さんにも「念」を込めていきましょうというような演出をし、映画の最後には除霊の儀まで行いました。どのように除霊したかというと、実際にお寺に伺ってお坊さんに除霊の儀をしていただいているところを撮影したものを流しました。

猪股:映画を見に来られた方は完全にその世界に入ってしまうということですね。

唐澤さん:映画のチケットを買ってしまった段階でお客様も、もう共犯者です。それに加えて、上映前にロビーに張り出した二次元コードからお客様にはこのオカルト実験に参加することに同意した、としてお名前を登録していただきました。そして、除霊の儀の時に登録していただいたお名前がスクリーンに流れるという演出をしました。観に来たあなたもすでにこの映画の中に取り込まれているぞ!と。

(裏話ですが、毎回上映中にクレジットの中にお名前を全て打ち込まないといけないのが大変でした笑)

猪股:そんな体験をしてしまったら続編も観たくなりますよね!オカルトいう世界の中で一体感をつくる。新しいエンターテイメントですね。

唐澤さん:一般の映画館の毎回の上映でここまでしたのは世界初だと思います。初めて企画のアイディアを話した時にには、何言ってるんだ⁉って感じでした。

猪股:でもこうしてお話を伺っているだけで、とっても引き込まれました。そして、このチラシにある配信会社が有名なところばかりですが、どのように営業をされたのですか?

唐澤さん:これは配信サービス会社の方がたまたま映画を観に来てくださって、配信先に映像を仲介してくださったんです。

 

オカルト地蔵

https://occult-jizou.kassy-tv.com/

プロデューサー・監督・出演:唐澤一路

製作・宣伝・配給:株式会社カッシー

 

呪詛奇談ゾググ

https://www.jyusokidan-project.com/

プロデューサー・出演:唐澤一路

製作・宣伝・配給:株式会社カッシー

 

俺は前世に恋をする

https://www.maekoi-movie.com/

プロデューサー・美術・制作進行・広報・宣伝:唐澤一路

宣伝・配給:株式会社カッシー

 

 

猪股:最後に、最近気になる事や今後の目標などを教えてください。

唐澤さん:今の映像業界にもAIが入り始めて、急速に技術が発達して広がっていっています。AIの使用に対して否定派と肯定派に分かれてしまっている状況ですが、今後どのようにうまく活用できるかを考えています。AIは映像の生成はもちろん、脚本を書くこともできるんです。でもそれが面白いかといったらまだまだ発展途中なので、AIに何がおもしろいかをいかに学ばせるか、というところが今興味のあるところです。例えばウォルト・ディズニーはもうずっと昔にいなくなっているのにディズニー作品は新しく作られていますよね、それはウォルト・ディズニーのベースとなる考え方を残してくれたから、後の人たちがその考えに基づいた作品をいくらでも作ることができているんです。AIがあれば個人でもこのレベルのことができる気がしています。唐澤の作品をAIに学ばせれば唐澤がいなくなっても新しい作品を生み出していくこともできるような未来が来ると思います。
また、自分の作品がきっかけで出会った人同士が刺激し合い私がいないところでもどんどんと新しいアイディアをカタチにしてもらえたらと思います。

猪股:本日は興味深いお話ありがとうございました。オカルト地蔵の続編が完成したらまたGOODWORKにチラシを置かせていただきます!これからのご活躍も楽しみにしています。

 

唐澤さんの出演作品
・Netflixシリーズ『サンクチュアリ-聖域-』/行司役:出演
・Disney+『フクロウと呼ばれた男』/衛生担当:スタッフ
・フジテレビ『村上マヨネーズのツッコませて頂きます!
“超・ネガティブ男”の唐澤一路くんが“モテ男”を目指し、江の島の海の家で武者修行する様子に密着!
https://www.oricon.co.jp/news/2076738/full/

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